玉川温泉。
いわずと知れた秋田県にある名湯中の名湯である。
このブログを立ち上げるに当たって、私は日本の様々な名湯や自然の名所を旅してきたが、その中でも真っ先に頭に浮かんだのがこの玉川温泉だ。
ここは療養地としても、そして観光地としても一級地であると思っている。
私が玉川温泉を始めて訪れたのはかれこれ7年前である。
もっとも、東北・北海道の北国を攻めたのも実はこの時が始めてなのだが。
こんないいところになぜもっと早く行っておかなかったのかとしきりに歯ぎしりしたものである。
ここにはあらゆる「日本一」がある。
酸性度pH1.2(1.05との表記もあり)、一箇所からの湧出量9000リットル。(※酸性度に関しては群馬草津温泉付近の香草温泉が上回るとも言われてるが保健所の検査記録も無く温泉施設でもない為除外)
そして療養泉としても恐らく日本一クラスであろう。
そう、あの「癌」の湯治場として余りにも有名だからだ。
とにかく、三重県在住の私にとってはカルチャーショックの連続であった。
「湯治」という言葉すら馴染みがなかったのだから。
ここに来るとまずびっくりするのが、あの「岩盤浴」の光景である。
「ブォ〜〜〜!!!」と凄まじい勢いで噴出す硫化水素などの硫黄ガス。
このいわゆる「地獄」と呼ばれるところで、あちらこちらにゴザを弾き、毛布を被って寝転んでいる。
まさにこの世の光景とは思えない、異空間に飛び込んだかのような不思議な情景である。
そしてそれが癌患者の方々が殆どであると知ったのはその最初の東北旅から帰った後だ。
その時は一体何をしているのか、さっぱりわからなかった。
当時は人気も猛烈であり、今みたいに路駐の規制がまだ無かった頃で、道路は路駐の嵐。
新玉川温泉側にやっと空いたスペースに駐車し、私は裏路地を歩いて玉川温泉へ。
そして目にしたのが上記の強烈な岩盤浴光景だ。
因みに今はどこの温泉施設でも当たり前に見られる岩盤浴の元祖はこの玉川温泉だという。
文字通り、ホンモノの岩盤浴なのだ。
この地には「北投石」というラジウムを含んだ鉱石がある。国内では唯一、世界でも台湾とここだけという非常に貴重なもの
で、特別天然記念物に指定されており、持ち帰りは罰せられる。
だが、ネットでも検索してみればわかるが、あちらこちらにこの北投石を謳った宣伝がある。
持ち帰りが厳禁なのだから、それは偽者か不法行為かどちらかのはずなのだ。
だから騙されてはいけないのだが、堂々とそれを謳っていることが私にとって驚きなのだ。
それはともかく、このラジウムが癌に良いという。
ラジウムを含んだ温泉は山梨の増富温泉や鳥取の三朝温泉など全国でも数あるが、癌の療養として左記の温泉も利用されていることからやはり効能があるのだろう。
玉川温泉の敷地内には神社があり、その神社周辺がラジウム値が高いところであるという。
だからこのあたりに必ずゴザで寝ている人がいる。但し、このあたりは地熱が低いので身体が温まらないことと、ラジウムは長い時間浴びると身体に毒であることから、大体10分ぐらいだそうだ。
私の友人も10分測ってそれ以上は浴びなかった。
皮肉だが、その知識がなく癌の湯治でラジウムを浴びすぎて違う箇所に肉腫が出来たというおばちゃんがいたという。
そのおばちゃんは資産があり、ほぼ一年間の殆どを玉川で過ごして岩盤浴を毎日のようにしていたというから相当量のラジウムを浴びたことだろう。
お茶目に笑いながらその話を友人にしたというからなんとも言い難いが、癌を治すために違う癌を発生させてしまうことだけはやはり絶対避けたいところだ。
第一回目は玉川岩盤浴について語ってみた。
どうだろう、まだ玉川温泉に行ったことがない方、人生一度は行ってみな、と言いたい。
確かに療養場としてのイメージが強いから、健康な方は二の足を踏んでしまうこともあるとは思うが、私は堂々と行っている。
湯治光景を見て、そういう人たちと話すことは凄いいい経験だ。
自分自身が健康であることを感謝する気持ち、また健康や病気の予防に対する意識が芽生えるだろう。
そしてもしかしてそれが病気の早期発見などに繋がるかもしれない。
人間(生き物)である以上、「病気」とは必ずどんな形にしろ、嫌でも付き合っていかなければならない。
その病気を温泉(自然)の力で治す。正確には力を借りて自分の免疫力を上げて病魔を退治する。
その知識や意識を植え付けることは重要なことである。
そして何より、素晴らしい自然環境、そしてお湯がある。
次回はそのお湯について語って見たいと思う。